headcanon とは?「脳内設定」を表す英語スラングの意味・使い方・元ネタを解説

headcanon とは?「脳内設定」を表す英語スラングの意味・使い方・元ネタを解説 ネット用語

headcanon の意味とは?

headcanon(ヘッドキャノン)「公式設定にはないが、自分の頭の中では真実だと信じているキャラクターの設定・解釈」を指すファンダム用語です。
日本語では「脳内設定」「妄想」「個人の解釈」に相当し、「head(頭の中)」+「canon(公式設定)」を組み合わせた言葉です。

公式では語られていないキャラクターの過去・好きな食べ物・性格の細部・キャラクター間の関係性などを自分なりに補完・想像する行為を指します。

重要な点として headcanon は個人的なもので、「personal headcanon(個人的な headcanon)」という表現は実質的に重複表現です。
コミュニティ全体で共有される非公式設定は「fanon(ファノン)」と呼ばれ、headcanon とは区別されます。

headcanon はどんな時に使う?

自分の解釈・補完設定をシェアする時

「My headcanon is that these two characters were childhood friends(私の脳内設定では、この2人は幼馴染だったことになっています)」
「I know it’s not canon, but my headcanon is that he’s afraid of cats(公式じゃないのは分かってるけど、私の中では彼は猫が怖いって設定)」
のように、Tumblr・Twitter・Reddit のファンスレッドで自分の個人的な解釈を共有する時に使います。「My headcanon is…」という形で切り出すことで「これは公式ではなく私個人の解釈です」という断りを込めることができます。

他の人の headcanon を受け入れる時

「Headcanon accepted!(headcanon として受け入れた!)」というフレーズは、他のファンの headcanon が気に入って自分の解釈として採用する時の定番表現です。

また「This fanart perfectly captures my headcanon for their relationship(このファンアート、私が思ってた2人の関係性そのものだ)」のように、他人の作品が自分の headcanon と一致した喜びを表現する時にも使われます。

公式設定の矛盾や「余白」を補完する時

作品の中で説明されていない設定・矛盾点・曖昧な部分を自分なりに解釈する時にも headcanon を使います。
「In my headcanon, the reason X happened is because…(私の headcanon では X が起きた理由は…)」という形で作品の読み解きを深めるツールとして機能します。

また headcanon が後から公式設定と一致した場合は「jossed(ジョスド:後から公式によって否定された)」の反対として「canon confirmed」と呼ばれます。

headcanon の元ネタ・由来

「canon」の語源——Sherlock Holmes 論文(1911年)

headcanon の「canon」という概念の起源は、1911年にさかのぼります。
聖職者・作家の Ronald Knox が書いた論文「Studies in the Literature of Sherlock Holmes」で、Arthur Conan Doyle が書いた Holmes 作品とファンが書いた二次創作を区別するために「canon」という言葉を使ったのが最初の記録とされています。

宗教的な「正典(canon)」という概念をフィクション作品に転用した用法で、これが後の「作品の公式設定=canon」という使い方の起源です。

LiveJournal での「headcanon」の誕生(2007年)

headcanon」という言葉が最初に使われたのは2007年7月で、LiveJournal のファンフィクション作者がアニメ SF フランチャイズ「Ben 10(ベン・テン)」のキャラクター Gwen の母親に関する自分の解釈を表現するためにこの言葉を使いました。

同年9月には LiveJournal でヘッドキャノンに関するアンケートが広まり、様々なファンダムのファンが自分の headcanon を共有する場が生まれています。
2008年には バッカーノ!・最遊記のファンダムで、2009年には ヘタリア の MyAnimeList フォーラムで使われるようになり、LiveJournal の外にも広がり始めました。

Tumblr での爆発的普及と「Headcanon accepted」文化(2010〜2012年)

Fanlore によると headcanon は2010年にオンラインで人気用語になりました。
2010年4月には LiveJournal コミュニティ「headcanonftw」が作られ、同年 Homestuck・新世紀エヴァンゲリオン・Harry Potter など複数のファンダムで headcanon の議論が活発になりました。

2011年1月からは Tumblr でファンが headcanon を共有するコミュニティブログが生まれ始め、2012年1月24日には「Headcanon Gallery」という Tumblr ブログが開設されました。
Tumblr の GIF セット・ファンアートと一緒に headcanon をシェアするスタイルが確立され、「Headcanon accepted!」というフレーズが反応 GIF と一緒に使われる定番表現になりました。

Headcanon accepted

例文・使い方

My headcanon is that these two characters were childhood friends.
→ 私の脳内設定では、この2人は幼馴染だったことになっています
I know it’s not canon, but my headcanon is that he’s afraid of cats.
→ 公式じゃないのは分かってるけど、私の中では彼は猫が怖いって設定
Headcanon accepted! I can’t unsee this now.
→ Headcanon として受け入れた!もうこれ以外に見えない

headcanon は悪い意味?ポジティブな意味?

headcanon中立からポジティブな言葉で、ファンが作品を愛するあまり公式設定を超えた解釈を持つことは創造的で楽しい行為として受け入れられています。
自分の headcanon をシェアすることで他のファンと交流し、作品への理解を深め合うコミュニティ活動の核心的な要素のひとつです。

ただし注意点があります。
自分の headcanon があたかも公式設定であるかのように主張する・他人に押し付けるといった行為はファンコミュニティでは嫌われます。
また公式と矛盾する解釈が後から否定された時は「jossed(ジョスド)」と呼ばれる状態になります。
That’s a wild headcanon」のように、あまりに無理な解釈を軽く揶揄するミーム的な使い方もありますが、悪意があるというより軽いからかいの範囲内です。

あわせて読みたい言葉

headcanon と近い文脈で使われるスラングを見ておくと、ニュアンスの違いがわかりやすくなります。

まとめ

headcanon は「公式設定にはないが自分の頭の中では真実だと信じているキャラクターの設定・解釈」を指すファンダム用語で、2007年7月に LiveJournal のファンフィクション作者が初めて使ったと記録されています。

2010年頃から一般的な用語として広まり、Tumblr での GIF・ファンアート文化との融合を経て「Headcanon accepted!」という定番表現とともに定着しました。

fanon・AU・fanfiction と並ぶファンダム文化の基本語彙のひとつで、作品への愛を深め他のファンと交流するツールとして世界中のファンコミュニティで使われています。

海外のファンコミュニティで盛り上がるには、こうしたネットスラングを自然に使いこなせる英語力があると楽しさが倍増します。

→ DMM英会話で無料体験してみる
A〜Z
索引
タイトルとURLをコピーしました