breadの意味とは?
bread(ブレッド)は英語スラングで「お金・現金・稼ぎ」を意味します。
「パン」という本来の意味から、生活の基本となるパンが生活に必要なお金そのものを指すようになりました。
単に「お金」を指す名詞として使われるほか、「let’s get this bread(さあ稼ぎに行こう)」という定番フレーズの形でも広く使われます。
ヒップホップ・AAVE(アフリカ系アメリカ人英語)を起源とする言葉で、同じくお金を意味する「dough(ドウ:パン生地)」と語源的にもつながっています。
2018年頃から「let’s get this bread」がミームとして急速に広まり、現在では「頑張ろう・やる気を出せ」という広い意味の掛け声としても使われています。
bread はどんな時に使う?
お金・稼ぎを指す名詞として
「He’s got so much bread(彼はすごく金持ちだ)」
「I need to make some bread(お金を稼がないと)」
のように、お金そのものを指す言葉として使います。
dough・bag・cash などと同じカテゴリの「お金スラング」のひとつで、AAVE・ヒップホップ文化から来ているためカジュアルな会話・歌詞・SNS で登場します。
「let’s get this bread」として
「Let’s get this bread(さあ稼ぎに行こう・やろうぜ)」は「bread」を使った最も有名なフレーズで、仕事・勉強・試合・副業など何かに取り組む前の掛け声として使われます。
元々は「お金を稼ぎに行こう」という意味でしたが、現在は「さあ頑張ろう」という広い意味の励ましとして使われることが多いです。
Cambridge Dictionary にも「someone to try hard and be successful(頑張って成功しよう)という意味のイディオム」として収録されています。
皮肉・自虐として
「Wake up hustlers, let’s get this bread. No days off(起きろハスラーたち、稼ぎに行くぞ。休みなし)」という形で、働くことへの疲れや義務感を大げさに表現する皮肉・自虐的な使い方も定番です。
2018年以降のミーム文化では「仕事のつらさをユーモアで表現する」文脈でよく使われます。
bread の元ネタ・由来
「earn one’s bread」・コックニー・スラングからの語源(1930年代〜)
IBEC の語源研究によると bread がお金を意味するスラングとして使われた最古の記録は1930年代のアメリカです。
背景には「bread(パン)は生活に欠かせないもの→生活を支えるお金」という直感的な比喩があり、「breadwinner(一家の稼ぎ手)」「earn one’s bread(生計を立てる)」という表現がすでに定着していた英語の土台に乗っかる形で広まりました。
またイギリスのコックニー・ライミング・スラング(rhyming slang)では「bread and honey(パンとハチミツ)」が「money(お金)」と韻を踏むことから「bread」がお金の略称として使われており、この系統も parallel に存在しています。
なお同じくお金を意味する「dough(ドウ)」は1840年代のアメリカのスラングが起源で、bread より約100年古く、bread と dough がともにパン・小麦粉関連の言葉として「お金」を意味するという面白い一致があります。
ヒップホップ文化での定着と Rich Boy(2007年)
bread がお金スラングとして現代のヒップホップ文化に根付くきっかけになったのは2007年です。
「let’s get this bread」というフレーズが最初に記録されたのは2007年3月13日にリリースされた Rich Boy の楽曲「Let’s Get This Paper」で、歌詞の中で「hey, let’s get this bread homie」という一節が登場しています。
その後 J. Cole の「Middle Child」など多くのヒップホップ楽曲で bread がお金の比喩として使われ、AAVE・ヒップホップ語彙の定番スラングとして定着しました。
マスコット自撮りミームと「let’s get this bread」の爆発的普及(2017〜2018年)
Rich Boy の楽曲から10年後の2017年、Twitter ユーザー @carlyxnicole が DJ Khaled をバイクに合成した画像に「good morning let’s get this bread」というキャプションをつけた投稿が注目を集めました。
翌2018年7月31日、Twitter ユーザー iPurrple が31アイスクリームのマスコット衣装を着た人が自撮りした写真に「Wake up hustlers, let’s get this bread. No days off(起きろハスラーたち、稼ぎに行くぞ。休みなし)」というキャプションをつけた投稿が9万5,000リツイート・30万いいねを記録し、これを機にマスコット自撮り+「let’s get this bread」という形式のミームが爆発的に広まりました。

“Wake up hustlers, let’s get this bread. No days off.”
また2018年7月24日には「LGBT stands for Let’s Get This Bread(LGBT は let’s get this bread の略だ)」というツイートも話題になりました。
例文・使い方
bread は悪い意味?ポジティブな意味?
bread はポジティブからニュートラルな言葉です。
お金を稼ぐ努力・成功を表現する文脈で使われることが多く、「let’s get this bread」は特に前向きな掛け声として機能します。
ただし2018年以降のミーム文化では「働くことへの義務感・疲れ・皮肉」を自虐的に表現するためにも使われます。
「仕事つらいけどまあお金のためにやるか」という諦め混じりの笑いを表現する言葉としても機能しており、純粋なポジティブ表現というより「現実の労働を笑いに変えるスラング」という側面も持っています。
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まとめ
bread は英語スラングで「お金・現金・稼ぎ」を意味します。
1930年代のアメリカで、コックニー・ライミング・スラングの「bread and honey(お金)」や「breadwinner(稼ぎ手)」という英語表現の土台から発展しました。
現代では AAVE・ヒップホップ文化の中で定番のお金スラングとして定着しており、2007年の Rich Boy「Let’s Get This Paper」での使用を経て、2018年のマスコット自撮りミームの爆発的バイラルとともに「let’s get this bread」という掛け声フレーズが SNS に広まりました。現在は「稼ごう・頑張ろう」という幅広い意味の励ましとして、また働くことへの疲れを自虐的に笑い飛ばす皮肉としても使われています。
SNSやラップの歌詞でこのフレーズを見かけたら、ぜひ意味を思い出してみてください!

