hustle とは?「本気で働く」英語スラングの使い方・ニュアンスを解説

hustle とは?「本気で働く」英語スラングの使い方・ニュアンスを解説 ビジネススラング

hustle の意味とは?

hustle(ハッスル)は現代英語では「成功のために懸命に働く・お金を稼ぐために努力する」という意味のスラングとして広く使われています。

名詞としても動詞としても使え、
「I’m hustling(頑張ってる・稼ごうとしてる)」
「the hustle(努力・活動)」
「everyone’s got their own hustle(みんなそれぞれの稼ぎ方がある)」
のような形で登場します。

ただしこの言葉には複数の意味の層があります。
AAVE(アフリカ系アメリカ人英語)や Black culture を通じて発展してきた歴史の中で「詐欺・不法行為による金稼ぎ」というニュアンスと「逆境の中でもがいて生き抜く・何としてでも稼ぐ」というニュアンスが共存しており、「hustle culture(仕事至上主義文化)」に対する批判も近年強まっています。

日本語の「ハッスルする」は単に「元気に動く・張り切る」という意味ですが、英語の hustle はより強く「稼ぐ・目標に向けて動く」という含意があります。

hustle はどんな時に使う?

仕事・努力・稼ぎへの姿勢を表す時

「I’ve been hustling all week to finish this project(このプロジェクトを終わらせるために一週間ずっと頑張ってる)」
「respect the hustle(その努力を尊重する)」
のように、仕事・稼ぎ・目標達成に向けた積極的な姿勢を表す時に使います。
SNS・自己啓発系のコンテンツ・起業家コミュニティで特によく見られます。

side hustle(副業)として

「She has a side hustle selling handmade jewelry online(彼女はハンドメイドのアクセサリーをオンラインで売る副業をしている)」のように、本業以外の収入源を「side hustle」と呼びます。
「side hustle」という表現は1950年代にアフリカ系アメリカ人の新聞に最初に登場し、合法・非合法の両方を含む「副収入の手段」を指していました。
現代では「Uber ドライバー・ハンドメイド販売・フリーランス仕事」などギグワーク・副業全般を指す言葉として定着しています。

hustle culture(仕事至上主義)への言及として

「hustle culture is toxic(仕事至上主義文化は有害だ)」
「I’m done with the hustle culture mindset(もう仕事至上主義の考え方はやめる)

のように、「常に働き・稼ぎ・成長し続けることを美化する文化」を指す批判的な文脈でも使われます。
2018年頃から SNS・自己啓発コンテンツへの反動として「hustle culture は過労・バーンアウトを美化している」という批判が英語圏で強まっています。

詐欺・押し付け・ごまかしを指す時

「Don’t hustle me(だますなよ)」「that’s a hustle(それは詐欺だ)」のように、古い用法である「詐欺・だます・強引に買わせる」という意味でも使われます。
ただしこの意味は現代では「努力・副業」の意味より使用頻度が低くなっています。

hustle の元ネタ・由来

オランダ語「husselen(振る・揺する)」から英語へ(1680年代〜)

Online Etymology Dictionary によると hustle の語源は中期オランダ語「husselen / hutselen(フスレン:振る・揺する)」で、1680年代に英語に入りました。
元々は「hustle-cap」というゲームでコインを帽子の中で振るという意味で使われており、そこから「押しのける・乱暴に押す」(1751年初記録)、「せわしなく動く・急いで仕事をする」(1821年記録)という意味に発展しました。

19世紀末〜20世紀初頭:AAVE・Black culture での「稼ぎ」としての定着

NPR Code Switch の記録によると1914年の The Chicago Defender(アフリカ系アメリカ人向け新聞)には「hustle(元気・活力)がある少年なら簡単な仕事だ」という求人広告が掲載されており、同時期から hustle は「懸命に働く・何としてでも稼ぐ」という意味でアフリカ系アメリカ人コミュニティで使われていました。
Malcolm X の1965年の自伝には「ハーレムのみんなは生き延びるために何らかの hustle が必要だった」という記述があります。同時期に詐欺・性的売春・不法活動を指す意味でも使われており、「逆境の中で何としてでも生き延びる」という含意が hustle には根付いていました。

ヒップホップ・1990年代〜2010年代のポジティブな意味への転換と hustle culture の台頭・批判

The Hundreds によると1990年代のギャングスタラップ・ヒップホップの台頭によって Jay-Z・Tupac・Notorious B.I.G. らが「hustler」「hustle」という言葉を「ストリートで何としてでも生き抜く・稼ぐ」という生存の象徴として使い、この言葉が広く知られるようになりました。

2000年代以降は Gary Vaynerchuk(Gary Vee)などの起業家インフルエンサーが hustle を「成功のための不断の努力・work ethic(勤労精神)」の象徴として SNS・自己啓発コンテンツで使い始め、「hustle culture」という概念が生まれました。

しかし2018年頃からこの「hustle culture(常に働き続けることを美化する文化)」への反動が起き、「hustle culture is killing us(hustle culture は私たちを追い詰めている)」という批判コンテンツが SNS で広まっています。

例文・使い方

I’ve been hustling all week to finish this project.
→ このプロジェクトを終わらせるために一週間ずっと頑張ってる
She has a side hustle selling handmade jewelry online.
→ 彼女はハンドメイドのアクセサリーをオンラインで売る副業をしている
Don’t hustle me—I know what this is worth.
→ だますなよ、これの価値はわかってる

hustle は悪い意味?ポジティブな意味?

hustle はポジティブ・ニュートラル・ネガティブの三層が共存する言葉です。

現代の若者文化・ビジネスシーンでは「努力・向上心・野心の象徴」というポジティブな意味が主流です。
respect the hustle」という表現に代表されるように、懸命に働く姿勢を称える言葉として機能します。

古い用法では「詐欺・不法な金稼ぎ」というネガティブな意味があり、「hustle someone」は今でも「誰かを騙す」という意味になります。

また「hustle culture」という概念に対しては、過労・バーンアウト・仕事中毒の美化という批判が近年強まっており、この文脈では完全にネガティブな言葉として機能します。
NPR Code Switch が指摘するように、「hustle しなければ成功できない」というメッセージは歴史的に Black コミュニティに「何倍も頑張らなければ認められない」という重荷を課してきたという批判も存在します。

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まとめ

hustle「成功のために懸命に働く・お金を稼ぐために努力する」という意味のスラングとして広く使われています。
1680年代に中期オランダ語「husselen(振る・揺する)」から英語に入り、19世紀末〜20世紀初頭にアフリカ系アメリカ人コミュニティで「逆境の中でも何としてでも稼ぐ・生き抜く」という意味を持つ言葉として発展しました。

1990年代のヒップホップ文化がこの言葉を「ストリートで生き抜く象徴」として広め、2000年代以降の SNS・自己啓発文化の中で「努力・副業・向上心」を表すポジティブなスラングとして定着しました。
現在は「side hustle(副業)」「hustle culture(仕事至上主義)」という派生語とともに、努力を称える言葉としても過労文化を批判する言葉としても使われています。

SNSやビジネスシーンで見かけたときには、相手の努力や野心を称賛する文脈かどうか確認してみてください!

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