elo hell の意味とは?
elo hell(イロヘル)は、「対戦ゲームのランクマッチで、自分のスキルは十分あるにもかかわらず味方の実力不足・運の悪さ・試合の質の低さによってランクが上がらず停滞してしまう状況」を指すゲームスラングです。
その状況を「地獄(hell)」に例えた表現で、「elo hell から抜け出せない」「elo hell に閉じ込められている」のような形で使われます。
「MMR hell(エムエムアールヘル)」とも呼ばれ、League of Legends・Overwatch・Valorant・CS:GO などのチーム対戦ゲームのコミュニティで広く使われています。
ただし Riot Games をはじめ多くのゲーム開発者は「elo hell は存在しない・認知バイアスによる錯覚だ」という立場を取っており、「自分のスキル不足を認めたくないための言い訳」として批判的に使われることもある両面的な言葉です。
elo hell はどんな時に使う?
ランク戦の連敗・停滞を嘆く時
「I’ve been stuck in elo hell for weeks(もう何週間もエロヘルから抜け出せない)」
「I’m in elo hell, every game I get trolls or afk players(エロヘルにいる、毎試合荒らしやafkがいる)」のように、連敗・ランク停滞への愚痴として SNS・ゲームフォーラム・Discord サーバーに投稿される文脈が最も多いです。
「自分の実力は十分なのに」という主張として
「I’m clearly better than this elo but I can’t climb(明らかに自分のスキルはこのランク以上なのに上がれない)」という含意が「elo hell」という言葉には含まれています。
自分以外の要因(味方の質・マッチメイキングの偏り・運)のせいでランクが反映されていないという主張として使われます。
他プレイヤーへの皮肉・反論として
「Stop blaming elo hell. If you’re good enough, you’ll climb out eventually(エロヘルのせいにするのはやめろよ。実力があれば最終的には抜け出せる)」
「Elo hell doesn’t exist, it’s just an excuse(エロヘルなんて存在しない、単なる言い訳だ)」のように、elo hell を信じる人への反論として使われることも多いです。
elo hell の元ネタ・由来
Arpad Elo とチェスの「Elo レーティング」(1960年)
「elo」はチェスのレーティングシステム「Elo レーティング」に由来します。
このシステムを考案したのはハンガリー系アメリカ人の物理学者・チェスプレイヤーである Arpad Elo(アルパード・エロー)です。ア
メリカチェス連盟(USCF)が1960年に採用し、世界チェス連盟(FIDE)が1970年に普及させました。
それ以前に使われていた Harkness レーティングシステムより精度が高く、勝敗だけでなく「誰に勝ったか」を考慮する数学的な評価方式です。
高レーティングの相手に勝てば多くのポイントを得て、低レーティングの相手に負ければ大きくポイントを失うという仕組みです。
League of Legends への採用と「elo」のゲーム用語化(2009〜2013年)
League of Legends は2009年10月にリリースされ、当初のランクマッチマッチメイキングにはチェスの Elo レーティングを参考にしたシステムを使用していました(2013年のシーズン3まで)。
2010年頃には League of Legends のプレイヤー数が十分に増え、レーティングシステムへの不満が噴出し始めました。
「なぜ自分より実力が低い味方とマッチングされるのか」「この Elo 帯では実力があっても上がれない」という不満が蓄積される中で、コミュニティが「elo hell」という言葉を生み出しました。
「elo hell」という言葉は League of Legends コミュニティが最初に使い始め、その後同様のランクシステムを使う他のゲームにも広まりました。
「elo hell は存在するか」論争と他ゲームへの波及
elo hell という言葉の誕生と同時に、「elo hell は本当に存在するのか」という議論もゲームコミュニティで続いています。
Riot Games(League of Legends の開発元)は公式に「elo hell は認知バイアスによる錯覚であり、ほとんどのプレイヤーは自分の実際のパフォーマンスより高いランクにいるべきだと思い込んでいる」という立場を示しています。
一方で Overwatch・Valorant・CS:GO など多くのチーム対戦ゲームにも同様の概念が波及しており、各ゲームの第3シーズン・シーズンごとのアップデートで「elo hell を防ぐ仕組み」が導入されたり、逆に悪化したりという経緯を経てきました。
現在は Elo レーティングではなく MMR(Matchmaking Rating)を使うゲームが多いため「MMR hell」とも呼ばれます。
例文・使い方
elo hell は悪い意味?ポジティブな意味?
elo hell は明確にネガティブな意味を持つ言葉です。
「地獄(hell)」という言葉が含まれている通り、ランクが上がらない苦しい状況への不満・フラストレーションを表現する言葉です。
ただしゲームコミュニティでは「elo hell あるある」として共感を呼ぶユーモラスなネタとしても使われており、同じ状況に共感した仲間が「same, elo hell is real(わかる、エロヘルはガチで存在する)」と返すような使われ方もあります。
上位プレイヤー・開発者の立場からは「elo hell は言い訳・認知バイアス」として批判的に語られることも多く、「git gud(うまくなれ)」と組み合わせてプレイヤーへの皮肉として使われることもあります。
あわせて読みたい言葉
まとめ
elo hell は、ハンガリー系アメリカ人の物理学者 Arpad Elo が1960年に考案したチェスのレーティングシステム「Elo レーティング」に由来する言葉で、League of Legends が2009年のリリース後に Elo ベースのランクシステムを採用したことでゲームコミュニティに「Elo」という言葉が定着し、2010年頃にコミュニティが「elo hell」という表現を生み出しました。
その後 Overwatch・Valorant・CS:GO など多くのチーム対戦ゲームに波及し、現在では Elo レーティングを使わないゲームでも「ランク帯が上がらない地獄」を表す汎用的なゲームスラングとして使われています。
開発者・上位プレイヤーからは「存在しない・認知バイアスだ」という立場も多く、愚痴と言い訳の両方の意味で使われる言葉です。
ランク戦で悔しい思いをした時に、この言葉を思い出してみてください。ただし、本当に抜け出すには自分のプレイを見直すことも大切ですよ!

